親知らずの抜歯

親知らず

親知らず(智歯)の種類

正常な智歯

まっすぐキレイに生えている状態。
奥までしっかり届く歯ブラシを使い、正しいブラッシングで健康な状態を保ちましょう。

完全埋伏智歯

歯ぐきの中に完全に埋まってしまっていて表からは見えない状態。
腫れ、痛み、他の歯や顎関節への影響がある場合は抜歯の必要があります。

水平埋伏智歯

親知らずが横向きに生えている状態。
歯並びへの影響、腫れや痛みが出る場合もあり、抜歯をする場合があります。

半埋伏智歯

歯ぐきから親知らずが一部だけ出ている状態。
周りの歯への影響、むし歯や歯周病のリスクが高い親知らずのため、抜歯した方がいい場合が多いです。

当院の痛みの少ない親知らずの抜歯

1難易度の把握

親知らずだけでなく口の中全体の状態を検査し、抜歯難易度を確実に診断。治療方針を決めていきます。

2抜歯方法のご説明

抜歯の難易度によって方法が異なりますので、抜歯前にしっかりと方法をご説明いたします。

3抜歯後に起こる可能性のある合併症についてのご説明

抜歯後、口腔内に起こる可能性のある症状についてご説明いたします。

4抜歯前準備

抜歯前にもう一度お口の中をしっかりと検査します。汚れが溜まっていた場合はクリーニングをし、その後に抜歯を行います。

5痛みや不快感を徹底的に取り除いた丁寧・的確・スピーディーな抜歯

まずは患者様の痛みや不快感を取り除くこと。そして丁寧、的確な抜歯を心がけております。来院当日に抜歯可能な場合もありますが、基本的には事前にご予約を取らせて頂いております。

抜歯の手術中はお口の中のみならず、患者様の全身に気を配っておりますので、安心して治療にあたって頂けます。
当院は土曜日も診療を行っており、平日は20時まで診察しております。術後の診察に付きましても早急に対応することが出来ますので安心してご来院ください。

抜く必要がある親知らず

抜く必要がある親知らず
  1. 親知らずは奥にあるため歯ブラシが届きにくく、むし歯になってしまう可能性が高くなります。
    特に炎症を起こしやすいのが表面が少しだけ頭を出した状態の親知らずで、よく言われる「親知らずが痛い」という症状はこの親知らずが炎症を起こしたことで引き起こされます。(智歯周囲炎)
    顎の周りは炎症が広がりやすいため、酷くなると入院治療が必要になってしまう場合もあります。
  2. 隣の歯を圧迫して歯根を傷めてしまうこともある親知らずは、隣の歯までもむし歯にしてしまうことがあります。
  3. 下顎の親知らずが炎症を繰り返すことで骨の吸収が起こり、歯周病になってしまいます。
  4. 上顎の親知らずが伸びて下顎の正常な歯に当たると、骨の吸収が起こり歯周病になってしまいます。
  5. 親知らずが正常な位置・方向に生えていても咬み合わせる歯がないと、顎の関節に負担がかかったり伸びすぎで頬の肉や歯ぐきを傷つけてしまうことがあります。
  6. 親知らずが横向きに生えていると手前の歯を押してしまい、歯並びが悪くなる原因となります。

以上のように、親知らずは生え方によって周辺組織に様々な影響が出る場合があり、抜歯した方がいいという場合も少なくないのです。まずは診察してしっかりと親知らずの状況を確かめてみましょう。

抜歯後の歯を利用した移植

歯牙移植のメリットとデメリット

メリット
  • 保険適用出来る場合がある
  • 自分の歯を利用することが出来る
  • 残っている歯への負担を減らすことが出来る
デメリット
  • 上手く定着しない場合がある
  • 予後が不安定(平均して5〜10年)
    ※あくまでも平均のため、移植歯の状態、移植後の管理で状況は異なります。
  • 歯牙移植の条件に合う健康な親知らず、もしくは移植歯が必要

抜歯後の注意点と症状

抜歯そのものは麻酔を使って処置するため痛みを伴う手術ではありませんが、抜歯後、個人差はあるものの痛み・腫れが出ることがあります。
親知らずが完全に歯ぐきの中に埋まっている場合や、特殊な生え方をしている場合などは、歯ぐきを切開する方法での抜歯を行うこともあり、この様な場合は痛みや腫れがどうしても出やすくなるのです。

しかし、適切な処置を行えばスムーズな回復を促すことが出来ます。患者様ご自身でも行える処置や注意点についてご説明いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

ガーゼを噛んで止血

抜歯後、しばらくすると歯が生えていた部分の穴にはゼリー状のかさぶた(血餅)が出来ますが、このかさぶたが出来るまでは出血しやすい状態になっています。
そのため、抜歯後しばらくは清潔なガーゼをしっかり噛んで圧迫止血を行うようにしてください。
また、抜歯当日は出血を抑えるため、飲酒、長時間の入浴、激しい運動などは控えるようにしましょう。

抜歯した穴を触らない

抜歯後、歯が生えていた場所の穴が気になってしまうかもしれませんが、この穴を舌で触ったりするのはNG。せっかく出来たかさぶたが取れてしまうことになるからです。
出血が気になるからと言って何度もうがいをすることも、かさぶたが取れて出血してしまう原因となります。
かさぶたが取れると出血し治癒が遅れるのみならず、傷口から細菌感染を起こしてしまうリスクになります。抜歯後、歯が生えていた場所に出来た穴にはなるべく影響を刺激を与えないようにしましょう。

腫れたら軽く冷やす

抜歯後、頬や歯ぐきが腫れた場合には、頬に冷却ジェルシートなどを貼るなどして冷やすのも効果的です。
この時、冷やしすぎると血行が悪くなってしまい、かえって治癒が遅れることになるので気をつけましょう。3日〜1週間ほどで腫れは徐々に収まっていきます。

痛いときは鎮痛剤を飲む

麻酔が切れると痛みが出てくることもありますが、その時は抜歯の際に貰った痛み止めを歯科医師の指示通りに飲みましょう。
通常、3日〜1週間で痛みはなくなっていきます。

親知らずの抜歯後は落ち着くまでに時間がかかるもので、穴が塞がるのには3ヶ月〜半年程度かかることもあります。
もしも抜歯後、なかなか腫れが収まらない、痛みが引いていかないなど、「おかしいな?」と思ったらできるだけ早めにご連絡ください。